オリジナルの型絵染を施した綿生地を使用したフジジャケット。型は1950年代のワー クシャツと着物の構造を掛け合わせた直線的な設計。柄構成は芹沢銈介による「字の れん」の構造的美しさや、マティスのカットワークに通じるアプローチを内包。当時 の芹沢がどのように制作していたかは正確にはわからないため、試行錯誤しながら、 実際に紙を折り、曲げ、角度を変えながら、見る人の視点によって形が立ち上がるよ うな構成を追求しました。日本の美意識を象徴する自然の移ろいを、現代における 「型絵染」の可能性として探った新しいクラフト表現の試みです。